4月度ランチ献立表のご案内

先月下旬、県内あちこちから桜開花の便りが寄せられたのち、開花スピードはいささかゆっくりな印象でしたが、今月に入り一気に満開モードにギアシフトしたようです。ちなみに過去統計において、何となく桜の花が咲いたようだけど、どこが満開でいつがピークだったか分からずに、何となく開花してそのまま散ってしまったと言う消化不良感の強い年もあったそうです。しかしながら、少なくとも今年は、例年通り一斉に咲き誇り私たちの目を一瞬楽しませた後、あっという間に散っていく例年通りの潔い様が見られそうでほっと安堵といったところです。

ところで、一斉に咲き誇りその後一気に散っていくパターンは、現代日本の桜の大半を占めるソメイヨシノに見られるもので、実は他の品種によっては、開花時期も散りゆくまでの期間や様相も様々だそうです。明治時代以降、国策も含め諸般の事情や理由があって、ソメイヨシノがわが国の桜の代名詞にもなってしまった感がありますが、いにしえの日本には実に様々な種類、開花時期、そして趣もことなる桜が混在していたそうです。例えばイギリスなど、いにしえの我が国の桜が海を渡り、現代の我が国以上に、春の長い期間多様な桜を楽しめる国々もあるそうです。
何だかちょっぴりうらやましい気がします。

さて、決してあっては欲しくないたとえ話ですが、万一ソメイヨシノだけが感染しやすい病原菌による感染が一気に広まってわが国の桜のほとんどがなくなってしまったとしたら、私たちは例年通りの桜の花を楽しむことができなくなってしまいます。一方、多様な桜があちこちにあれば、恒久的にいろんな桜の花を、しかも春の長い期間楽しむことができるかもしれません。話を続けますとちょっと強引な話ですが、この話をそのまま人間界にあてはめれば、人種、民族、国籍、文化、信条、価値観、性格etc、当然ながら色々あってよいですし、逆に画一的、単一的だったら、本当につまらなく、進むべき方向も道を誤れば全滅もありうるほどのリスクを孕むことになりかねません。世界が一方向に偏って誤った道に突き進まずに、何とか軌道修正してやってこれたのも、多様な考えや存在があったからこそと思います。そして多様性を受け入れ、自由に意見や考えを表明できる環境、雰囲気の大切さは、国家内に限っても同じと思います。

例えば、わが国が仮に1つの信条や理念に偏った組織や集団に完全統制されてしまったとしたら、そこまではいかなくても他者と同じような価値観、信条ばかりの人が集まり同調してしまう社会や雰囲気に画一化、統一化されてしまったとしたら、それは大変危険なことですし、そもそもそんな社会では全然面白味もないことでしょう。

現在、少なくともわが国の政治において、ほぼ一党独裁的な動きの中で、国の行く末を大きく左右しかねる本当に大事な方針・結論が一方的に次々決められていく様には、私に限らず多くの方が、相応の違和感や危機感を持たれていることと思います。

ソメイヨシノに代表される現代のわが国の花見文化を例に、一面ではその優美さを認めつつも、多様性を受け入れる寛容さ、一方では自分の考えや意見だけを是、正と決めつけ過ぎずに、自らを問いただし律する姿勢の大切さを感じた次第です。

さて、お固い話はここまでにします。今月のカフェリベルタは、春爛漫の雰囲気で皆様方のお越しをお待ちしております。

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